在学生の声
在学生のことば~iOP活動紹介
養護教諭養成課程 4年(2023年度)
藤原奈央さん
私は、「iOP(internship Off-campus Program)」の制度を利用して、『外国にルーツを持つ子どもたちに向けた学びの支援活動』に取り組み、その成果を発表する大会「iOP-AWARD」では最優秀賞を受賞しました。「iOP」とは、3年次の第3クォーター(9月下旬~11月)は原則として必修科目が開講されず、大学全体で学生の主体的な学内外での学びを推進している、茨城大学独自のプログラムです。
両親またはそのどちらかが日本国外出身である子どもたちのことを、「外国にルーツを持つ子どもたち」と表現します。日本に住む外国人の増加に伴って、その数は年々増加しています。そうした子どもたちの中には、日本語教育などの特別な指導を十分に受けることができていない子どもや、言語や文化の違いから学校に上手くなじめないことがきっかけで、学習意欲を失ったり保健室登校や不登校になってしまったりする子どもがいる現状があることを知りました。そこで、iOPの活動として、子どもたちと一緒に学校の宿題やわからなかった問題に取り組みながら、母国での話や将来の夢など、やさしい日本語での会話を楽しみ、また、小中学校の冬休み、春休みを利用して、子どもたちに年賀状やカルタなどの日本文化を体験してもらうイベントを企画、運営をおこないました。
私は高校時代に不登校を経験したことを機に、子ども一人ひとりの個性やニーズに寄り添った教育活動や自立支援ができる養護教諭を目指し、学内での勉強に励んできました。iOPの活動を通して、これまでの学びを活かし実践的に取り組みながら、自分が目指す教師像に向けて子どもに寄り添う力の向上を図ることができました。さらに、現代の子どもたちを取り巻く教育課題や、異文化理解・多文化共生に対する視野が広がる貴重な経験をすることができたと感じています。
茨城大学での4年間には、「iOP」のように、自分の可能性を広げる機会が数多く用意されています。皆さんも茨大生の一員となり、たくさんの学びや人との出会いの中で、あなただけの未来を描いてみませんか!
教育実習体験記
音楽選修 3年(2024年度)
五十嵐若那さん
私は茨城大学教育学部附属中学校にて15日間の教育実習を体験しました。人前に立つことや自主的に行動することが得意ではなく、自分で考えた授業を一人で実施することができるのか、生徒達と上手く関係を築けるのか、多くの不安の中実習がスタートしました。
初めて立つ教壇。実際の生徒達を前にし、最初はとても緊張したのを覚えています。しかし比較的落ち着いて授業を実施することができ、安堵したと共に、準備や計画をしっかり行っておくことの大切さを実感しました。配属クラスでは、積極的にコミュニケーションを取るよう努めました。中々馴染めずに悩んだ時もありましたが、話してみたいという気持ちを生徒達に素直に伝えるとすぐに打ち解けることができ、しっかり思いを伝えることの重要さを知った瞬間でした。
授業実践や日常生活を送るにつれ、人前に立つことや自分で考えて動くことへの苦手意識は徐々に薄れていきましたが、このように変わることができたのは生徒達のおかげでもありました。附属中学校の生徒達は皆、自主的に考え、行動し、時には一人で全体に意見を伝えている様子も見られました。そのような生徒達の姿に背中を押され、私も頑張ることができたのです。
実際に現場に行き体験することでしか得られない学びがあります。教育実習ではそんな学びを沢山得ることができました。この体験を生かし、より一層励んでいきたいと思います。
教育実践科学コース 3年(2023年度)
渡辺陽那さん
私は、3年次に茨城大学教育学部附属小学校での実習を体験しました。
初めて「教師」という立場で立つ教壇は、緊張や不安でいっぱいでしたが、そのすべてが学びとなる14日間でした。特に授業では、教科担当の先生や配属クラスの先生にご指導をいただきながら、他の実習生と協力して教材研究を行い、より良い授業づくりに努めました。実習最終日のお別れ会で担当クラスの児童が「先生が実習に来てくれて嬉しかった。先生のことは忘れません。」と伝えてくれました。慣れないことが多く、自分の未熟さに落ち込むこともありましたが、本当に実習をやってよかったと感じました。児童がくれたプレゼントは一生のたからものです。
この附属小学校実習を通して、教師の仕事の楽しさ、魅力、そして責任の大きさ、大変さを実感しました。同時に、教員になりたいという思いが強くなりました。秋には、公立中学校での協力校実習があります。この附属小学校での経験を活かし、より一層励みたいと思います。