教員の研究・教育について
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研究科長の挨拶



 教育学研究科は様々な専門分野から成り立っています。教育学、教育心理学、教科教育学、特別支援教育、学校保健といったいわゆる教育科学。各教科の専門内容にかかわる人文・社会科学、自然科学、芸術・スポーツなど。各が主に深める専門領域は多岐にわたりますが、視野の狭い蛸壺化した研究ではなく、これからの学校教育はどうあるべきかを意識した幅広い視野での研究をしながら、様々な分野やキャリアの人と交流もしてほしいと思います。

 この間、教員養成においては実践力の向上や理論と実践の往還の必要が叫ばれています。
本学の教育学研究科もそうしたことを意識したカリキュラム改革を行っています。現在は従来からある修士課程と平成28年度に開設した教職専門課程(教職大学院)の二つの課程に分かれていますが、修士課程の障害児教育、教科教育、養護教育の各専攻は、平成33年度に教職大学院に全面的に転換する予定です。それを通して、教育現場のニーズにさらに的確に応えられるようになることが期待されます。

 ところで教育の目的は人格の完成にありますが、これを単なる理念、理想として片づけられてはならないと思います。本当に求められる知識や思考とは何か、大切にすべき人間性とは何か、常に問われていると思います。
 人類は700万年の進化の過程で、共感し合い、協力し合い、分かち合うという本性を獲得してきたといわれています。そして今、一部の人々を差別・排除するのではなく、多様な人々と共生・共存していくインクルーシブな社会が求められています。そのことを忘れた知識・技能や思考力は、ただの競争と奪い合いにつながってしまうかもしれません。教育の研究も、一人一人の子どものゆたかな成長・発達を支えると同時に、平和でインクルーシブな社会の形成に寄与するものでなければならないということを、常に心がけたいと思います。


茨城大学大学院教育学研究科長
荒川 智